ひとりごと

ゆるゆるげんかいわかはいおたく

うちわの作り方のはなし(簡易編)

こんにちは、うちわ作り歴2年の堀尾です。嘘です。とある若手俳優のおたくです。
 
最近はアイドル舞台が増えてきて若手俳優界隈でもうちわが必須になってきているように思うのですが、若手俳優のおたくのみなさんはどんな風にうちわを作っているのでしょうか。
わたしはうちわ文化とうまく迎合しようと必死にジャニオタさんやドルオタさんのうちわやボードを見て勉強していますがいまいち上手くいかなくて思考錯誤しています。うちわって奥深い。

わたしは型紙もほとんどパソコンで作ってしまうのですが、急いでいる時は作ったデータをそのまま印刷してうちわに貼ってしまうので、作業自体は最後の仕上げだけ手作業です。大体公演の直前に思い立って作ったりするので大体時間がない。
そんな時間がないおたくにおすすめの方法を、自分用の備忘録兼ねてまとめてみました。イラストソフトを使える方向けになりますが、今回の作り方だと慣れれば30分くらいで完成します。おたくってなんでこんなに時間がないんだろう……?


まずいつも使ってるものの紹介からしていきますね。といってもパソコンがあればなんとかなります。

Clip Studio Paint EX
天下のクリスタ様です。いつもお世話になっています。パソコンソフトだったらIllustratorなどでも大丈夫なのですが、後述の機能面でクリスタをおすすめします。

スチレンボード(片面接着)

いわゆるハレパネです。わたしは5mm厚を使っているのですが、厚さはお好みで大丈夫だと思います。100円均一にも売っていたりします。便利。
ハレパネはなくてもなんとかなるのですが、もし文字がうちわよりはみ出したりするデザインの場合などは折れたりしてしまうのであった方がいいかなと思います。あとは見た目的にちょっと立体感あった方がよく見える気がする。厚紙でもよいです。

あとは装飾用のレース・リボン・ホログラム・グリッターなどを適宜といった内容です。あと肝心なうちわ本体ですね。
スマホアプリに疎くてパソコンソフトでの作成方法なので、スマホ使用の方はあくまで参考程度に見ていただけたら嬉しいです。あまり詳しくないのですがアプリだったらPhontoあたりが自由度高くて使いやすいのかなと思いました。フォントファイルの追加も出来るって最近のスマホアプリすごいですよね。


ここからは制作過程をざっくり流れでまとめてみます。画像もあるので、通信制限中の方は心の目で見てください。

1、キャンバス設定
まずはクリスタを起動して新規キャンバスを作成します。
メーカーにもよりますが応援用のジャンボうちわは30×30cmくらいなのでパソコン上のキャンバスは一回り小さめの28×28cmくらいに設定しておきます。わたしはハレパネで補強してうちわより少しはみ出させることも多いのでこの設定ですが、うちわにぴったりのサイズにしたい方は面倒ですがサイズを測ったり、うちわをスキャンしたデータを作ってサイズを見つつの方がいいかもしれません。
それからA3用紙はサイズが297×420cmなので、30×30cmを目一杯使うと確実にはみ出てしまって印刷時に縁が欠ける可能性があります。印刷前提なので解像度は300〜350dpi。

2、フォントを決める
サンプルで【清光】でやってみたいとおもいます。並べやすそうな名前だっただけで特に意図はないです。単騎出陣お疲れ様でした。
今回はわたしがうちわ製作でよく使うフリーフォントをまとめてみました。完璧に個人的に好みです。フリーフォントなのでひらがなのみ対応のフォントも多いのですが、名前だけの応援うちわなら十分な気もします〜。
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※フォント使用時は必ず各配布元さんの規約に従ってください。
他にも本当にたくさんのフォントがあるのでフォント選びだけでもかなり楽しいです!フォントでガラッと雰囲気も変わるので、可読性を優先するのか、可愛らしさやかっこよさを優先するのかなどぜひいろいろ試してみてください。

3、配置を決める
一番大事な作業です。これで出来栄えが決まると言っても過言ではないです。……ちょっと過言だったかもしれません。でも配置で良くも悪くもなります。
王道の配置のパターンとしては、
①文字を全て同じ大きさで並べる
②1文字を強調して他の文字は小さく
あたりがあるとおもいます。他にも色々ありますがざっくりと。
①は2.5舞台でよく見る感じですね。色やフォントにもよりますがあまり大きくない箱のアイドル舞台なら一番無難かなと思います。黒背景に明度の高い文字で配置すると一番可読性があるのではないでしょうか。②はジャニで流行ってるパターン。2連以上にして各文字1枚で作ると1000人以上の比較的大きめの箱でも割と判別しやすい気がします。舞台上から客席を写した写真などを見ると、演者から客席がどのくらい見えるのかがわかりやすいので文字サイズの参考におすすめです。

4、文字の枠をつける
ここで大活躍するのがクリスタのレイヤー効果です。これがうちわ作りにとても役立ちます!すごい!色や太さを自由に選べて、しかもオブジェクトを移動してもちゃんと自動で描写してくれるのではちゃめちゃに便利です。すごい。
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なんとこの効果はフォルダにも適用できるので、枠を何重かにしたい場合はフォルダにいれてレイヤー効果をつけると簡単に増やせます!ただ乱用すると少し動作は重くなるので、確定したら複製して適宜ラスタライズしたりしておくといいかもしれません。
クリスタ以外のイラストソフトの場合は選択範囲→拡張や、イラストレーターだったら線幅変更やパスのオフセットでも同じ効果になります。
枠の色はあとで変わってもいいのですがここで決めておくと楽です。

4、装飾
ハートやキャラクターなどの装飾要素を足していきます。視認性重視の場合は装飾はなるべく文字に被らないようにしたほうが無難かなと思います。最後印刷した後に立体パーツやリボンをつける場合は、この時点で大体の配置を決めておかないと後でスペースがなくなってしまいます。
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今回は先程の②の配置で作ってみました。わたしは文字を読ませるよりうちわ全体の色で勝負しがちなタイプなので可読性は低めです。あまりおすすめはしません。(…)
縁も無地だと寂しいのでアーガイル柄にしてみたりいろいろ遊べます。これは縁のレイヤーで色域選択してマスクを掛けてますが、クリッピングなどやりやすければ方法はなんでも大丈夫です。
あとキャラクターを入れるのが大好きなのでクロミちゃんも配置してみました。かわいい。加州くんってクロミちゃんっぽいですよね。(?)

5、印刷
データができたらA3サイズで印刷します。大きめに作った場合は縁がかけないように気をつけます。用紙サイズが選択できる場合はA3ノビだと安心かもしれないです。
コンビニプリントだと色味によって若干出づらい色があるのとトナーが反射してしまうので、できれば自宅やキンコーズなどの出力できるお店で厚手のマット紙か半光沢紙に印刷すると綺麗に仕上がるかなと思います。勿論コンビニプリントでも全然大丈夫ですが、トナーの反射が気になる場合は艶消しのスプレーなどをしてみたら改善される気がします。

6、仕上げ
印刷した裏面にハレパネを貼った後、いらない部分をカッターやハサミで切り取ります。補強がなくてもいい場合は印刷したのをそのまま切ってうちわに貼り付ければオーケーです!ただ、コピー用紙などの薄手の紙に印刷した場合はそのままうちわに貼り付けてしまうとうちわの骨組みの凹凸が表面に出てしまうので、ハレパネか厚紙などに貼ると見栄えがよいです。
あとは装飾パーツを貼ってデコって完成です!わ〜い!

今回は超簡易型のうちわ作成なので、とりあえずの場合におすすめです!パソコン上だと手軽に色なども変えられるので色々試行錯誤してみてください〜。


本当はカッティングシート使ったり、色味にこだわったりしたい場合は型紙だけ作って切り抜いていくのが一番丁寧で見栄えも良いと思うのですが面倒なのでわたしはあまりやらないです……すごい気合入れる時だけ……。でもやっぱりちゃんとグリッターなどで作ると本当にかわいいので時間ある方はぜひぜひやってみてください。面倒な時はハートとか装飾だけでもグリッターやホロを切り抜いて使うと一気にそれっぽくなります。かわいい。ハンズだとグリッターシートは30×30cmで700円前後とかで売ってたりします。もし時間あったらカッティングシートでの作り方もまとめたいです……いつか……。


こんな感じで簡単にまとめてしまいましたが、ひとのうちわ制作ってなかなか見る機会がないのでみなさんのうちわ作りも見たいです……!ぜひ見せてください〜!待ってます!(?)


10/27 追記
コメントでご指摘いただいたのですが、どうやら刀ミュではグリッターやホロなどの反射の可能性があるものが禁止されているようです〜。他にもサイズ規定だったりがある作品も多いみたいなので、確認してから作成してください。
自由なスラム街で生まれ育ってしまったので規定などの可能性を考えてなかったです……。ご指摘ありがとうございました〜!